NPOなら無料で使えるITツール13選!メール配信・名刺管理・カード決済など

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NPOを運営するなら、なるべく費用を抑えて様々なツールを使いたい所ですが、どれを、どんなふうに使ったらいいか、分かりにくいですよね?自身で使った経験を交え、NPO職員やファンドレイザー必見の無料や格安で使えるICTツールを、必要なものに絞ってご紹介いたします。

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目次

広報ツール|250通までHTMLメールが簡単に配信できるベンチマークが便利

メール配信、ランディングページ作成、広告出稿等、様々なツールをご紹介します。

ベンチマーク

ベンチマーク
出典:https://www.benchmarkemail.com/jp/

広報の基本であるメールマーケティングを実践する上で、プログラミングの知識がなくても簡単にHTMLメールの送信や送ったメールの開封率のチェック等ができるサービスです。

料金体系は以下の通りです。(2020年2月時点)
~月250メールアドレス無料で配信可能(多少制限あり)→法人格問わずに適用可能
~月600メールアドレス/通常1,800円/月→NPOは25%割引
~月1,000メールアドレス/通常2,800円/月→NPOは25%割引
~月1,500メールアドレス/通常3,700円/月→NPOは25%割引

ペライチ

寄付募集に必要なスマホ対応のランディングページが簡単に作成できる仕組みです。

NPOの場合、月額980円プランが無償で利用できます。

ただし、2020年2月時点では、審査体制整備のため新規申込ができないようなので、再開されたら、ぜひご利用下さい。

ページ作成だけでなく、作成ランディングページに独自ドメイン設定ができる(アクセス増える程、検索されやすくなる)点が、個人的によいと感じています。

Google For Nonprofits

GoogleがNPO向けに提供しているプログラムで、以下のプログラムが活用できます

  • G Suite for Nonprofits
  • Google Ad Grants
  • YouTube非営利プログラム(現時点では米国のみ),他

G Suite:Googleが提供するグループウェアサービスで、無料で使えるGメール等の各サービスの管理機能を強化できる等を、NPOは無償利用できます。

G Suite機能例:

  • Gメールで独自ドメイン設定可能
  • Google Drive容量が無制限に/li>
  • セキュリティを強化して利用可能/li>

Google Ad Grantsとは、Googleが提供する広告サービスで、予め設定したキーワードで検索すると広告枠で上位検索される状況が実現できるので、インターネットを通しての認知度向上等に活用が可能です。

こちらも通常は有償ですが、NPOは、月約100万円までの費用の範囲内で無償利用できます。

ただし、クリック単価(1クリックあたりの広告料)が$2.00USD(約250円)等の制限がある事に留意して、運用を検討する必要があります。

決済サービス:月額完全無料で5ブランドが使えるアナザーレーン等がおすすめ

継続寄付等の募集に必須のカード決済機能を、各会社がNPO特別価格で提供しています。

アナザーレーン

出典:https://www.alij.ne.jp/category/npo

月額利用料が無料で、かつJCB等を含む5ブランドが利用できるのが特徴です。

決済フォームは比較的シンプルで、決済フォームの上位に自団体のロゴ等が挿入でき、ページを見た人が最後まで手続きを完了してもらいやすいかもしれません。

ロボットペイメント

私が知る限り、NPO大手でのシェアが高い(特に大手)のが特徴です。

通常月2万円のカード決済代行利用料を、NPOなら月4,000円で利用ができます。

人材獲得:ボランティア関連キーワードで上位検索されやすいアクティボ、他

ボランティアやインターンが集まる事は、NPO運営の要になり得ます。

無料かつ、効率的にボランティアやインターンが集められるサービスをご紹介します。

アクティボ

アクティボTOP画面
出典:https://activo.jp/

無料から掲載可能、月100万円以上のPV数があり、ボランティアやアルバイトに関連するキーワードで検索すると、上位に表示されるのが特徴です。

ヤフーボランティア

無料掲載が可能で、ヤフーが運営しているボランティアのプラットフォームで、地域やカテゴリー、キーワードで検索できる媒体です。

掲載直後は新着情報に表示され、閲覧されやすい傾向があるので、タイミングを見計らって登録するなどがよいでしょう。

名刺管理ツール:無料で使えるウォンテッドリーピープルやサンサンを使い分けることが重要

ドナーピラミッドの入り口の主要チャネルになり得る名刺交換。ツールを活用して、効率的に情報発信や寄付等につなげましょう。

ウォンテッドリーピープル

無料アプリをスマホに入れ撮影するだけで、データ化&パソコン上で情報をCSV化できるという優れた機能があります。

撮影は、1度に4枚くらいに抑える、名刺を置く背景が色がついている場所で撮影する、ダウンロードしたものは不備もあるので訂正する等に留意すれば、効率的に名刺のデータ化ができます。

サンサン

通常月5万円相当が月1万円で利用でき、専用スキャナーで大量かつ正確に名刺データ化ができる仕組みです。

スキャンデータを自動的にセールスフォース等に取り込みもできるため、大量に名刺交換する方等は、費用対効果に見合った運用が可能になるでしょう。
(2019年2月に新価格がリリースされ、セールスフォースとの連携費用は月13,000円に)

CRM(DRM):世界シェアNo.1のセールスフォースがNPOなら無料に

寄付者情報等の管理&適切なコミュニケーション設計において、無くてはならないCRM(DRM)も、NPOなら無償や格安で利用できます。

以下、詳細を見てみましょう。

セールスフォース

セールスフォースとは
出典:https://www.salesforce.com/jp/products/what-is-salesforce/

通常月額18,000円相当のサービスが、NPOなら10アカウント(メールアカウント10個分)まで無料で使えます。

設計、運用には手間と専門知識が必要ですが、適切に設計・運用すれば、業務負荷の軽減や寄付収入増大や人材獲得を実現する事が可能です。

キントーン

通常年90,000円(1,500円/月で5ユーザー以上で可能)のものが、年額9,900円/900ユーザーで使えます。

セールスフォースと比較して負担を抑えて設計・運用できる点等を背景に、現在、シェアを急速に伸ばしているオススメのサービスです。

コングラント

寄付募集ランディングページ・カード決済機能・寄付者管理機能等をパッケージで無料・もしくは低価格で利用できます。

CRM(DRM)について詳細は、以下ご参考下さい。

(参考)セールスフォース、キントーン、コングラントCRM比較|運用経験者が語る違いとは?

まとめ

他にも無料や格安のツールは数多くありますが、各団体の状況でどれが良いかは変わってきます。

上記ツールのいくつかを利用するのに、テックスープ(tech soup)というサービスのへ登録が必須になっているものもあるので、併せて行ってみてください。

テックスープ(tech soup)は日本支部があり世界的に活動中のNPOで、NPO向けにIT製品・サービスを寄贈する仕組みを提供している団体です

出典:https://www.salesforce.com/jp/products/what-is-salesforce/

以上、NPO向けおすすめ無料・格安ツールの紹介でしたが、どんなツールも実際に使ってみないと分からない点も多いと思いますので、記事を閲覧の皆様が適切なサービスを見つけられる事を願っています。

この記事を書いた人
北村 政記
NPOコンサルタント

福利厚生代行上場企業7年→子育て系NPO勤務6年のキャリア後、母親の育児負担軽減に寄与すべく、2019年4月に独立。WEBマーケティングやセールスフォースの導入設計を通じ、体系的に売上増大や業務軽減を実現できるのが強み。プライベートでは2児の父であり、琵琶湖で釣りガイド業等も運営。自身の経験を活かし、皆様に役立つ情報発信に努めます。(運営サイト

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